タレントマネジメントのサービスの種類・選び方
タレントマネジメントは人に対する様々な取り組みであるため、
そのサービスにも様々なものがあります。
自社の人事課題にあったサービスとはどのようなものかについて考えてみましょう。
現在、国内で提供されている「タレントマネジメントサービス」には、大きく分けて2種類あります。人材データの整備と管理を目的とする人材管理システムと、各自の能力を知る/活かすことを目的とした人材のアセスメント(測定)とディベロプメント(開発)のサービスです。
「人材データ整備・管理」型と
「人材能力の測定・開発」型の違い
「タレントマネジメント」という言葉から、「人材のデータベース化」「人材管理システム」を想起する方も少なくないのではないでしょうか。
ここで考えていただきたいのは、会社が経営戦略を進めていく上で「どんなタレントマネジメントを求めているか」ということです。重要なのは人材配置に必要な「管理する枠組み」でしょうか。それとも「将来にわたって人材をどう活かし、どう伸ばすかを決める人の内面に関する情報」ことでしょうか。
会社の成長のためには、後者の「人材のポテンシャル」を把握し活かすことが重要である──私たちは、そう考えます。もちろん「人材のシステム管理」は必要不可欠です。しかしながら、それはあくまで情報を整理し見やすくするためのツールでしかありません。
これまで、人材を判断する情報の礎は主に「人事評価(査定)」でした。つまり「過去から現在までの実績」を基にする評価です。事業環境や社内状況が激しく変化する昨今、「これまで経験したことのない仕事や環境が与えられたとき、その人はどんな力を発揮するか」といった予測を、「実績」だけで判断するのは難しいと思います。
人材が持つ能力をいかに把握するか。そしてどんな場面・どんな戦略に活かすか。そのための第一歩として、「自社の人材がどのような能力を持っているか」、つまり「人材の能力の見える化」から始めてみませんか。人事の皆さんが考える以上に、実はさまざまな能力を持つ社員が揃っているかもしれません。
「タレントマネジメント」の
サービスを選ぶポイント
色々な「タレントマネジメントサービス」がある中で、どういった視点でサービスを選ぶのが良いのか、具体的なチェックポイントを提示しながら、解説していきます。
タレントマネジメントサービスを
選ぶ際のチェックポイント
1.経営戦略に貢献できるか
「タレントマネジメント」に求めるものを考えてみてください。人材の可視化や、人材データを整備することでしょうか。それとも、会社の業績向上や組織の戦略を実現することでしょうか。
2.経営環境の変化や、人事戦略の変化に対応できるか
人材は、職場環境や携わったプロジェクト、置かれた立場など、さまざまな要因によって変化や成長を遂げます。経営環境や人事戦略の変化、組織と人材の成長にあわせ、「タレントマネジメント」を変化させることが重要です。
3.各個人のコンピテンシーとポテンシャルを正しく把握できるか
信頼性と妥当性が担保された「タレントアセスメント」があってこその「タレントマネジメント」です。適材適所を進めていくためには、まだ経験したことのない職務や環境に対する適性を把握する必要があります。そのためには各人のコンピテンシーとともに、ポテンシャルを正しく測り、それらを考慮した人事上の意思決定を行わなければいけません。
4.さまざまな人事施策に対して、的確に対応できるか
「タレントマネジメント」は具体的な人事施策として実行されます。組織開発、後継者計画、人材の維持・確保、パフォーマンスマネジメント、採用、能力開発、キャリア開発、アセスメントなど、計画している人事施策に対して現在検討中のタレントマネジメントサービスは的確に対応できているでしょうか。
5.「タレントマネジメント」の導入後、効果検証ができるか
「タレントマネジメント」を導入したら施策の効果検証が必要です。戦略につながる成果やプロセスを指標にして効果を「見える化」します。ビジネス成果の指標としては売上、利益、事業創造など、ビジネスインパクトの指標としては昇進比率、トレーニング効果、離職率など、社員満足度の指標としてサーベイ結果などを用います。タレントマネジメントの効果を継続的に検証し、最適化し続けることが重要です。
日本エス・エイチ・エルではクライアント企業のタレントマネジメントに最適なソリューションを提供しています。