タレントマネジメントに関するFAQ
タレントマネジメントに関するよくあるご質問にお答えします。
タレントマネジメントの基本・導入ステップ
タレントマネジメントって何ですか?
タレントマネジメントとは、会社の戦略を遂行するために行う人に関するあらゆる取り組みのことです。採用、異動、任用、昇格、報酬、評価、パフォーマンス管理、後継者計画、評価面談、能力開発、キャリア開発、組織開発、やりようによってはプライベートな交流ですらタレントマネジメントに含まれます。
経営戦略・事業戦略によってタレントマネジメントの目標、すべきこと、方法、手段、対象者などが決まります。また、組織人事における問題を解決するための取り組みでもあります。戦略が円滑に実行されること、組織人事の問題が解決されることがタレントマネジメントの意味と価値です。
タレントマネジメントを行う上でどのような準備が必要ですか?
課題を明確にすることが重要です。経営戦略を実行していくにあたり、人に関してどのような課題を解決すべきかが明確になれば、どのようにタレントマネジメントを行うべきかが明確になります。例えば、「5年以内に第二の柱となる事業を作る」という経営戦略を実行するためには、新規事業創造を担える人材の発掘育成と組織開発が課題になります。課題がはっきりしているほど、タレントマネジメントはうまく機能します。
タレントマネジメントの目的は?
組織目標の達成です。組織目標の達成のために事業戦略があり、事業戦略の実行のために人材の確保、育成、活用が必要です。これらすべての人事活動をタレントマネジメントと呼びます。詳しくは“SHLが考える「タレントマネジメント」”をご覧ください。
なぜタレントマネジメントは注目されるようになったのですか?
グローバル化とデジタル化の2点が大きく影響しています。経済のグローバル化によって、グローバル展開をする企業を中心に、世界中にいる社員の力を最大限発揮させるための客観的なマネジメント手法が必要になりました。これに拍車をかけたのがデジタル化です。デジタル化により競争環境が激変し、企業が必要とする人材も急速に、大きく変化しました。競争優位性を生み出す源泉がハードウェアからソフトウェアに変化し、不確実性へ対処する重要度が高まり、必要な人材は明らかに変化しました。こうした背景から、事業の変化のスピードに合わせて柔軟に人材を確保、育成、配置するタレントマネジメントが注目されるようになりました。
タレントマネジメントを導入するメリット・デメリットは?
メリットは、業績向上を始めとした組織目標の達成が推進されることです。業績の向上は最終的な成果の一つであり、様々なKPIの達成や関係者の満足度の向上もメリットに含まれます。一方でデメリットは、「タレントマネジメント」を行うことそのものが目的となった時に発生します。タレントマネジメントは手段であり、手段が目的化した時に様々な非効率性と人材の意欲の低下などが起こります。
どのような会社にお勧めですか?
成否が人によって大きく分かれる仕事が多い会社ほど、タレントマネジメントを導入することをお薦めできます。仕組みやマニュアルがしっかりと整備され、誰がやっても同じような結果になる仕事が多い会社では、タレントマネジメントによる大きな利益は期待できません。加えて、事業の変化に伴いリーダー人材の特性を変革していく必要がある等、組織人事上の問題が顕在化している会社にもお勧めです。課題が明確であれば、タレントマネジメントが機能する可能性が高まります。
中小企業にもタレントマネジメントは効果がありますか?
効果があります。なぜなら、タレントマネジメントを適切に行うことによって従業員の戦力化スピードの加速や定着率の改善が図られて、ひいては業績に影響を及ぼすからです。従業員の能力を最大限活用する必要性があるのは、大企業に限りません。
タレントマネジメントの導入ステップを教えてください。
タレントマネジメントの導入ステップについて、SHLでは次のプロセスを提案します。①目標の定義、②人材要件定義、③タレントの可視化、④タレントマネジメントの実行(採用、登用、育成など)、⑤モニタリングと効果検証。詳細は、以下のページでご覧ください。⇒タレントマネジメントの導入プロセス