タレントマネジメントに関するFAQ
タレントマネジメントに関するよくあるご質問にお答えします。
人材要件定義
典型的なメンバーシップ型の会社でもジョブディスクリプション(職務記述書)を作れば適材適所を実現できますか?ジョブディスクリプションの作り方を教えてください。
適材適所の実現に必要なことは、「人についてよく知ること」と「職務についてよく知ること」です。ジョブディスクリプションを作成することで「職務についてよく知ること」ができます。メンバーシップ型の会社がジョブディスクリプションを作成すると、その職務に従事する人をどのように確保、育成、配置すべきかの検討が進みます。職種別採用、一部職種のジョブ型雇用への切り替えなどの議論を通じて、適材適所が推進される一助となります。
ジョブディスクリプションの作り方は、以下のURLに詳細な方法とサンプルが載っています。ポイントは、「果たすべき責任と成果の明確化」と「そのために必要な知識、経験、スキル、能力の明確化」の2つです。
indeed 「How to Write a Job Description」(英語サイト) https://indeedhi.re/30g0siL
どのような観点(基準)で次世代リーダー候補を選抜すればいいですか?
SHLの行った世界規模の調査によって、ハイポテンシャル人材(次世代リーダー候補)の要件が3つであることがわかりました。
1.能力(Ability):上位職に求められる能力を持っていること。
2.野心(Aspiration):より上位職に就きたいという上昇志向を持っていること。
3.エンゲージメント(Engagement):組織への愛着心を持っていること。
現在の高業績者に対して、上記3つの要件を満たしている人材を客観アセスメントで明らかにして選抜することによって、選抜した時の成功確率が上昇します。
何をもって「優秀」と定義すればいいですか?
会社は役割の集合体です。優秀さは役割に付随する言葉です。ある役割において他の人よりも優れている人を優秀といいます。役割や機能を前提としない優秀さは存在しません。どれだけ役目を果たすことができたかをもって優秀と定義すればよいのです。ただし、役割ごとの定義が必要です。
将来の経営者に求められる人材要件を定義したいのですが、今の経営陣は参考になりません。どのようにやればいいですか?
外部の知見を活用しましょう。リーダーに関しては国内外で非常に多くの研究がなされており、リーダーの人材要件についても多様なモデルがあります。ただし、こうしたリーダー研究は普遍的であるため、自社の事情を踏まえた現実的な人材要件に修正する必要があります。人材要件定義の過程で現経営陣にアセスメントを実施して、外部の経営人材との比較分析を行うようなステップを踏んでみてください。その結果をもとに経営陣と議論をすれば、自社なりのあるべき姿が見えてくるのではないかと考えます。