タレントマネジメントに関するFAQ
タレントマネジメントに関するよくあるご質問にお答えします。
成功のヒント
人材データに基づく社員の適正配置を進める際、どのような部署から試せばいいですか?
次の2つの条件を満たした部署から始める事をおすすめします。①経営戦略上の重要度が高い部署、②配置する人材によって成否が大きく分かれる部署。
この条件を満たしていれば、経営層の関心や協力を得られやすく、投資対効果も測定しやすいため、試行するには最適です。やってもやらなくても変化が感じられないような部署で始めてしまうと、ムダな取り組みに見えてしまいます。
タレントマネジメント導入の抵抗勢力にどのように対処すればいいですか?
タレントマネジメントは経営戦略実行のための取り組みなので、その取り組みに抵抗する事は、経営戦略の実行を阻害することを意味します。とはいえ、こうした正論を振りかざしても人は動きません。こちらの意図や考えを伝えたら、相手が何を考えているのかを丹念に聞いてください。相手と自分の共通点を探り、共有できる目標を設定できるのかを探ります。自分は絶対に正しいという姿勢を決して出してはいけません。言うは易く行うは難しですが、一緒に頑張りましょう。
どうすればタレントマネジメントに経営層を巻き込めるでしょうか?
タレントマネジメントは経営戦略を実行するための人と組織に関する取り組みのため、経営層が関与しないタレントマネジメントは存在しません。経営層が実現しようとしていることに対して、人や組織の観点でどのような課題が存在しているのかを明確化することが重要です。
アセスメントの費用対効果はどのように算出すればいいですか?
効果測定には次の3つのレベルが存在します。
1.関係者の満足度(例:選抜したリーダーに対する部署長の満足度)
2.KPIなどへのインパクト(例:エンゲージメントサーベイの得点の変化)
3.売上、利益などの財務的指標への影響度
それぞれ関連する情報を収集し、導入前後で比較することで効果測定が可能です。
ただ、1⇒3の順番で算出の難易度が上がっていきます。それに伴い、必要な専門知識も増え、算出に必要な時間や手間も増加していきます。これらの算出コストも含めて手法を検討するべきですが、必ず効果測定をする方法はあります。効果測定の方法を決めることが、施策が成功する一つの条件ですので、是非導入前にご検討ください。
チーム業績の要因解析を行う上で注意すべき点を教えてください。
考慮すべき観点を列挙します。
・チームの業務特性(1つの成果を皆で作る or 各自の成果の合計がチーム業績)
・チームリーダーのマネジメントスタイル、能力、経験、スキル
・チームメンバーの能力、経験、スキル
・リーダーとメンバーの相性
・構成員の人材タイプのバランス
・心理的安全が確保されている度合い
・外部環境
・チームが結成されてからの年数
社員に真面目に適性検査を受けてもらうためにどんなことをすればいいですか?
実施目的の説明とフィードバックの2点が重要なポイントです。社員の協力を得るためには、丁寧な説明が欠かせません。「仕組みや効用がよく分からないもので自分の人生を左右されるのではないか」、「協力しても有効活用されないのではないか」などの疑問に対して、一つ一つ答えていきます。そして、結果をフィードバックすることを約束します。自分自身の業務改善やキャリア開発に役立つことが分かれば真剣に受検してくれます。