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タレントマネジメントシンポジウム「ピープルアナリティクス、各社の取り組み」
タレントマネジメントシンポジウム
「ピープルアナリティクス、各社の取り組み」
2019年5月10日(金)開催 一橋大学 一橋講堂
(東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター2階)
2019年5月10日、弊社主催のタレントマネジメント・シンポジウム「ピープルアナリティクス、各社の取り組み」が東京・一橋講堂にて開催され、182名の人事ご担当者にご参加いただきました。※ 社名・部署名・役職等はシンポジウム当時のものです。
開催レポート
パネルディスカッションには2名のパネリストの方々にご登壇いただきました。まず、それぞれの取り組みについてお話しいただいた後、モバイル端末によるアンケートシステムを使って会場の皆様からいただいた質問に回答する形で進められました。以下、各パネリストがお話しくださった内容の趣旨を簡単にご紹介します。
鎌原 俊明様
(コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 人事統括部 組織・人材開発部 課長)
清涼飲料水の製造・販売を行うボトラー社は日本国内で統合が進み、特にこの5年くらいで会社の形が大きく変わってきました。経営統合に伴う人事制度やシステムの統合が繰り返され、その最大の統合が2017年の東日本と西日本の統合です。統合によって人事が扱う従業員の数は、私の入社時と比較して、約10倍に増えました。組織や社員に求めるレベルも急激に大きく変化し、その中で、これから人材開発部門としてどうやっていくかが課題でした。 まず、評価制度や研修プログラムの軸として、仕事力と人間力の両面から必要なコンピテンシーを明らかにしました。現状を把握するための主軸が「人材開発フォーラム」です。各部門でディスカッションして次の階層に進める候補者を選抜し、育成の計画を立てます。ここに客観性を加えるために、外部コンサルによるアセスメントや360度評価、OPQを入れました。 OPQは一般社員層に実施されます。もともとのきっかけとして、複数社が統合したため、人材を見る共通の視点が欲しかった、ということがあります。結果データを分析し、部門別の比較や評価との相関を検証しました。今回のOPQは、社員一人ひとりが主体的に自身のキャリアを考えるプロセスの1つとして “個人の能力開発”を目的にしていたため、個人結果は、本人と上司にフィードバックし、育成への活用につなげています。また、分析データを基に新卒採用の基準としても展開しています。 ここまでやっと一年たって取り組みの全ラウンドが一巡しました。ステップを踏んでの導入ではなく走りながら整えてきたところがあり、本当にOPQなどのアセスメントが適切だったのかなどの検証や仕組み作りもこれからです。まだまだ活用というところまでいっていませんが、今回実施したことで課題も見えてきたため、今後、計画に組込み進めていく予定です。
竹内 力哉様
(日本通運株式会社総務・労働部人事担当課長)
「ピープルアナリティクス」という言葉の意味は、勘と経験から脱皮して、行動学・統計学を活用していかに効率よく人材を獲得・育成していくかであると認識しております。 「ピープルアナリティクス」の取組みも含め、当社では「タレントマネジメント」の推進に取り組んでいるわけですが、人事部門は情報を有益に活用できているか、全従業員が活き活きと活躍しているか、人材として最大限に成長しているのかなど、まだまだ人事として出来ることが多くあり、会社や従業員の将来のためになるクリアな人事にしたい、そういう思いで取り組みを始めました。タレントマネジメントシステムについては、2018年10月より従業員に対してもオープンにし、半年単位で機能を拡張していく計画を立て、現在進行形で構築を行っているところです。人事担当者のためだけのシステムではなく、社員のためにもなるものとしてプロジェクトを推進しております。本システムに保持する情報として、一般的な社員としての情報(役職等)や職務歴や教育履歴、取得資格など、既に会社として保有している情報を保持させましたが、活用性に乏しい情報が多く、人材マネジメントにおける活用性の高い情報が必要となり、従業員個々人の資質や行動特性などの潜在的な情報としてOPQとMQ(意欲検査)を実施することとしました。 活用領域は、人事の重要な活動として、「採用」、「配置」、「育成」の3領域です。一例として、「採用」領域での活用方法ですが、データ分析の結果から3つの軸で基準を構築しており、それぞれ高業績者、選抜型研修の高評価者、早期退職者をモデルにしたものです。その基準を採用におけるフローに盛り込み、活躍する確率が高い採用、あるいは採用後のフォローに当該基準を活用する予定です。「採用」だけでなく、「配置」、「育成」の領域でも、検査結果を活用し、戦略的な人材マネジメントを推進していきたいと考えております。 10年後、未来の人事としての役割や状態を想像し、そこに行きつくために、今やるべきことをやることが重要だと考えております。
プログラム
13 : 00
開会
13 : 10
「全社員のポテンシャル測定 パーソナリティ検査の活用」
清田 茂(日本エス・エイチ・エル株式会社 取締役)
13 : 40
「食うか食われるか タレントマネジメントにおける制御焦点理論」
佐藤 有紀(日本エス・エイチ・エル株式会社 HRコンサルティング2課)
14 : 05
サービス紹介 「タレントセントラルのサービス紹介」
清水 智昭(日本エス・エイチ・エル株式会社 HRコンサルティング3課)
14 : 15
休憩
14 : 35
パネルディスカッション 「ピープルアナリティクス、各社の取り組み」
【パネリスト】
鎌原 俊明様(コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 人事統括部 組織・人材開発部 課長)
竹内 力哉様(日本通運株式会社 総務・労働部 人事担当 課長)
【モデレータ】
村井 泰裕(日本エス・エイチ・エル株式会社 HRコンサルティングチーム1 副部長)
16:30
閉会