【コラム】人事コンサルタントの視点
さまざまなタレントマネジメント課題に関して、
日本エス・エイチ・エルのHRコンサルタントがコラムを執筆しています。
ChatGPTは人事の仕事をどのように改善するか
今、話題沸騰中のChatGPT。あらゆる業務を効率化できるツールとして、様々な分野での活用がはじまっています。本コラムでは、ChatGPTが人事業務をどのように改善できるかについて、その可能性を考えていきます。
ChatGPTとは
ChatGPTは、OpenAIが開発した人工知能技術を用いた自然言語処理のモデルです。大量のテキストデータを学習し、人間と同様の言語理解能力を備えています。ChatGPTは、テキストベースの対話システムとして利用され、自動的に情報を取得し、言語による対話を展開することができます。例えば、カスタマーサポートや言語翻訳などの分野で利用され、人と同様の自然な対話を可能にすることで、多くの人々にとって便利なツールとなっています。
何ができるのか
ChatGPTは、テキストデータを学習して文章の作成、要約、修正などを行います。対話システムでの自然な応答が得意です。また、Web上のテキストデータから、数十億もの単語を収集し、自然言語処理のためのデータセットとニューラルネットワークを構築し、自然言語処理のモデルをトレーニングします。多様な分野の知識を持つことができます。
人事の仕事をどのように改善できるか
ChatGPTが言葉をうまく扱い文章を作成できることはわかりました。ここでChatGPTに人事の仕事をどのように改善できるかをたずねると、以下の返答がありました。
2.面接の自動化:ChatGPTを用いると、面接の一部を自動化することができます。例えば、ChatGPTを使用して自動的に質問を作成し、応募者の回答を分析することができます。これにより、人事担当者の負担を減らすことができます。
3.従業員のトレーニング:ChatGPTは、従業員のトレーニングにも使用されています。例えば、ChatGPTを使用して自動的にトレーニング資料を作成することができます。また、ChatGPTを使用して従業員が質問に対する回答を学習することができます。
4.パフォーマンス評価の改善:ChatGPTを使用することで、従業員のパフォーマンスを自動的に評価することができます。これにより、人事担当者がより正確かつ公正に評価を行うことができます。
これらの方法により、ChatGPTは人事の仕事を効率的に改善することができます。
このようにChatGPTは回答しましたが、これは私の質問に対して自然な文章で答えたにすぎませんので、ひとつひとつ内容を吟味してみましょう。
本当に業務改善につながるか
1.人材選抜における応募者のスクリーニング
履歴書やエントリーシートのテキストを自動で読み込み評価する仕組みは以前からありました。2000年にリリースした当社初のオンラインアセスメントツール玉手箱にも履歴情報として自由に記述されたテキストを読み込み自動評価する機能を搭載していました。ChatGPTは無料で使える汎用的なツールですので、自由記述の自動評価がより一般的になっていくだろうと考えられます。
2.面接における質問と評価の自動化
ChatGPTは人との自然な会話が得意ですので、応募者に適した面接質問を作り、質問に対する回答から次の質問を作ることはできます。この際に重要なのは面接で応募者のどのような能力、適性、スキル、コンピテンシーなどを評価するかです。面接基準についてのインプットがなければ適切な評価はできません。面接基準をChatGPTに作成させることも可能ですが、そこで作られた面接基準が本当に適切なものかについては人による判断が不可欠です。また、ChatGPTが正しい評価すると信じるのは非常に危険です。AIは本当の意味で人の評価をしているわけではないということを忘れずに、評価結果とその根拠となる情報を人の目で確認する必要があります。
3.トレーニング資料の自動作成
トレーニング資料をChatGPTに作らせるのはよい使い方です。GPT4では、手書きの情報を読み取り、そのままの形でhtmlを書くことができるようになりました。Eラーニングのコンテンツを作らせることもできると思います。
4.パフォーマンス評価の改善
従業員のパフォーマンス評価を自動化するには、評価の対象となる情報が必要です。ChatGPTに読み込ませるための評価に関する情報の収集とその整理を人がするのであれば、敢えてChatGPTに評価をさせるまでもなく人が評価したほうが早く効率的です。評価をする際に最も時間がかかるのは、評価関連情報の収集です。情報収集はChatGPTに任せることができないとすれば、評価に関する業務改善は期待できません。
終わりに
ChatGPTは誰もが使えるAIとして画期的なツールです。発展途上の道具はどのようなものであっても注意して使わなければいけませんが、使わない人と使う人との間には大きな生産性の格差が生まれてしまうでしょう。
人事の仕事は多くの個人情報や機密情報を扱う仕事ですので、安全に十分配慮して新しい道具の新しい使い方を発明していただきたいと思います。私も試行錯誤を続けていきます。
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